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事業紹介

カオスとは
カオスとは、あるシステム(系)が確固たる規則(決定論的法則)に従って変化しているにもかかわらず、非常に複雑で不規則かつ不安定にふるまい、遠い将来における状態がまったく予測できない事象のことです。カオスの性質として、以下の5つの特徴があります。

1.
鋭敏な初期値依存性がある (初期値を変えて追試ができる事は稀である)
2.
特徴的な周波数成分が無く、広帯域なパワー・スペクトルを持つ
3.
アトラクタの部分空間を通過する隣接軌道は、ほぼ同じ方向である
4.
相関関数が時間とともに急速にゼロになる
5.
最大リアプノフ指数が正である
6.
非整数のフラクタル次元を持つ
2,4,5,6の特徴はランダムでも起こる。3の特徴は準周期でも起こる

生体情報とカオス

「生命現象の原理」を追求する生理学における基本原理はCannonの「ホメオスタシス」だといえます。
ホメオスタシス(homeostasis)は,同一の(homeo) 状態(stasis) (ギリシア語からの造語) 「生体内の組成・物理的状態を一定に維持する機能」です。(アメリカの生理学者 Walter B. Cannonにより命名)「生体が生命を維持するためには,ホメオスタシスを保つことが必要である.ホメオスタシスが保たれるのは,生体に負のフィードバック回路からなる自動調節機能が存在するからである.」といわれてきました。
 一方、生命徴候(バイタルサイン)=生命の維持に直結する心拍,呼吸,血圧,体温などで、ホメオスタシスの概念にあてはめると,一定の値(正常値)から外れるような外乱が加われば,それを補正するようにフィードバックが働くといわれ、それらの値が安定していればいるほど,生体の制御系がうまく働いているとみなされていました。しかし、実際には健常な被検者が安静を保っていても,心臓の拍動間隔は一定ではなく,かなり不規則な変動(心拍変動)を示します。呼吸,血圧,体温なども例外ではありません。そして心拍変動に限っていえば,むしろ加齢や病的な状態の方が、変動が少ないことがわかっています。
 生理学の分野において1980年代半ばから心拍変動や脳波などの生体信号がカオスではないかという報告が相次ぎました.さらに、生理学の権威あるPhysiological Review誌にカオスのレビューが掲載されました [T. Elbert, W. J. Ray, Z. Kowalik, J. E. Skinner, K. E. Graf and N. Birbaumer, Physiol. Rev. 74 (1994) 1]。 生理学の分野でもカオスを扱った研究が一般的となりつつあります。


生体情報計測・・・『揺らぎ』の測定について

指尖容積脈波の測定

指の先にある血管を流れる血液量を時系列の波として捉えて測定しています。人間が発信している生体情報は、バイタルサインといわれ、体温、血圧、脈泊などさまざまなものがありますが、人間自身が複雑系(カオス)であり、単純ではありません。身体の末端からの生体情報である指尖脈波は、心臓の波と異なり、神経系の情報など様々な情報を含んでいます。この複雑な情報をカオス解析という非線形解析を行って、リアプノフ指数を時系列で算出しています。

測定で何がわかるか

人間が健康を保つためには肉体的免疫力が重要であるといわれています。免疫力の低下はさまざまな、病気を引き起こすといわれているため、我々は、肉体的免疫力の低下を抑えるためには、食べ物に気をつけたり、休養したり、薬を飲んだり、体力を鍛えたりして抵抗力をつけて防衛を行なっています。しかし、精神的免疫力も人間にとって、非常に重要ですが、これを調べる方法はこれまでにありませんでした。私達は、心理指標と生体情報を科学的に調べた結果、リアプノフ指数の値が以下に述べる精神的免疫力と密接に関係する値であることがわかりました。

精神的免疫力

精神的免疫力とは、生活の中で絶えず直面する外部環境の変化に対する適応力、コミュニケーション能力、自己発信能力、適度な心の柔軟性などを意味します。人間は外界のあらゆる変化や接触、攻撃を上手にかわし、あるときは取り組み、対応し、自己表現をしながら生命を維持しています。これがまさに精神的免疫力であり、日常生活の中で常に変化が起こっています。精神的免疫力は、とても大事な指標であると同時に、人間のさまざまな状態で変化します。つまり、私達の日常生活の中で見られる喜怒哀楽によっても、当然この値は変化します。例えば、ある仕事をいわれて何か積極的に対応できないと感じたり、逆にすごく意欲的にやる気になったり、苦手な人と会うと上手くコミュニケーションできなかったり、楽しい人とは話が弾んだり、常に精神的免疫力は揺らいでいるといえます。しかし、どうしても頑張らなければならないときに積極的に立ち向かえる人は、精神的免疫力が高いといえます。精神的免疫力の値は、常に揺らぎをもつ値です。揺らぎがなく高い状態や低い状態が連続して続く場合は、正常な状態とはいえません。過度の緊張やストレスなどの状況では、連続した高い値を示します。一方、鬱状態や加齢に伴う痴呆症状などでは、連続した低い状態を示します。これまで加齢に伴うコミュニケーションの低下や痴呆度が進むとリアプノフ指数の低下が見られる研究や、リアプノフ指数と作業ミスの関係、世界で共通な3歳児における精神的ターニングポイントの実証などさまざまな研究を発表してきました。したがって、精神的免疫力は、年齢にかかわらず常に適度な揺らぎをもっていることが望ましいといえます。
身体の免疫力が低下すると病気になるように、精神的免疫力は、これまで漠然といわれてきた「元気」を意味すると考えられるかもしれません。 『元気』については、これまで計量的に測ることはできませんでしたが、『揺らぎ』の測定によって、その姿をみることができると考えています。

研究紹介
本研究所は、いかにして命・身体を科学的に実証するかを主目的としています。人間のカオス性に着目して、生体情報(脈波)のカオス解析による揺らぎ値と認知心理の関係、視覚と画像のフラクタル/マルチフラクタルの関係の2つの大きな研究テーマを掲げています。さらに、これらの研究を充実するために、実験・調査データ等を解析する手法としてデータマイニング、テキストマイニングを取り入れています。
第一のテーマの内容は、脈波のカオス解析による揺らぎ値の算出と表示システムの開発、時系列の値から算出される揺らぎ値をさらにマクロ的時系列変化で捕えるためのデータベースの構築と表示システムの開発を行います。これらを用いて社会人の不安感やうつ状態と生体情報の関係、子供の発達と生体情報の関係、母親の愛着・子供の問題行動と生体情報の関係、老人の認知症と生体情報の関係、作業における誤操作・誤判断と生体情報の関係、香りや音楽、笑いなど人間の情動と揺らぎ値の関係など、さまざまな角度から研究を行っています。また、データの収集に関して、何処でも、誰でも脈波を測定できるユーザフレンドリーで持ち運びが容易な小型の装置の開発をおこない、生産・販売を依頼していきます。データの蓄積はインターネットを通して、データセキュリティーを考慮できる企業との共同でデータベースの開発をすすめます。さらに、携帯電話との接続、結果の表示なども実現していきます。
第二のテーマである視覚の研究は、何に注目して見ているかを画像のフラクタル解析から分類する研究で、何をみせたら人間の視覚にとって適当なのかの基礎的研究が中心となります。
 両研究共に 福祉・介護への応用、心理療法への応用、子供の発達、教育への応用など幅広く利用されることを期待しています。

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